劣等感と焦燥感と敗北感のミルフィーユ

29才女性 人生へのとめどなき、根拠なき不安を解放する日記

しょうもないノスタルジーのために明日の自分を犠牲にしてしまう夜

 

10年前、なんにもない土曜日は10時頃に目覚めると、

そのままベッドに転がりながら当時好きだったヴィジュアル系バンドの曲を聴き、

夕方のバイトまでひたすらダラダラと過ごしていた。

まさか自分が将来自然に知り合った人と結婚できるだなんて1ミリたりとも思っていなかった。

 

似合もしない黒い服と

無理して買った唯一のジャスティンを着けて、

痛々しいアイメイクと気合いの入った巻き髪で、

チェキを買うために早めに出発し、

暑い日も寒い日もたった1人、

坂道やら繁華街やらホテル街になされる列の中で

開場までひたすら時間が過ぎるのを待つ不毛な時間

 

そんな孤独で小っ恥ずかしい非生産的な日々は、

黒歴史でありながらも何故か結構大切な思い出になっているから不思議。

 

もうライブに行くことも新しい曲を聴くこともなくなってから久しいけど、

中学〜大学生の頃に聴いていたバンドの曲は、

いまだにたま〜に聴いてしまう。

 

幼少期から結婚するまで住んでいた実家が引っ越すことになり、

二十数年間の蓄積をなんとか捌いていく中、

それらのCDやら雑誌やらが出てきた

本当の本当に懐かしい思い出になっているものに関しては、やっぱり捨てられなかった。

が、配偶者にはヴィジュアル系が好きだったことは全く話していないので、

とりあえず100円ショップで買ったノート型のCDケースに移して持ち帰り、引き出しの奥底に仕舞い込んだ。

いつかどうしても聴きたくなった時に掘り起こすだろう。

 

なんの能力もセンスも爆発力もない至って平凡な人間になったけど、

さすがに10年も時間が過ぎれば

まあまあ状況は変わるものだなと感じる今日この頃。